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奨学金が夢つなぐ 「にじのはしファンド」支援で大学卒業




南城市にある児童養護施設「島添の丘」を卒園した後嵩西優(しいたけにし・ゆう)さん=山口県萩市在=(23)が、2013年4月から山口県社会福祉事業団で働いている。経済的な理由などから、児童養護施設卒園生の大学進学率が沖縄県平均に比べて低い中、後嵩西さんは「島添の丘」卒園生で初めて4年制大学を卒業した。

生活費の捻出が難しく、挫折しそうな時期もあったが、NPO「にじのはしファンド」(糸数未希代表)の奨学金を受けて大学生活を継続。「学業に専念できた。ファンドの人たちとのつながりが心の支えになった」と実感を込める。  ファンドは11年1月、児童養護施設などから大学・専門学校に進学したり、資格取得に励む若者へ経済的な支援を目的に発足した。代表の糸数さんと当時、山口福祉文化大学2年生だった後嵩西さんとの出会いが設立のきっかけだった。糸数さんは、学業とアルバイトの両立が厳しくなっているという後嵩西さんの窮状を施設から聞き、ファンドを立ち上げ、生活費月額5万円の送金を始めた。  後嵩西さんは母親が病気のため家庭で暮らすことができず、1歳半から高校卒業まで「島添の丘」で育った。保育士を志して大学へ進学。授業料は学費減免制度を活用し、日本学生支援機構の奨学金と飲食店のアルバイト収入で生計を立てた。故郷を離れた生活、保育士資格に必要なピアノの演奏が上達せず、心が折れそうになる時期もあった。そんな中、生活費の支援が始まり、ファンドのブログで他の奨学生の近況を読んで、気持ちを立て直した。  3年次の保育実習が転機に。障がいのある子どもたちがゆっくり、着実に成長する姿に心を揺さぶられた。特別養護老人ホームで介護職として働いているが、将来は同じ事業団が運営する障がい児の保育施設で働きたいと願っている。「子どもたちと同じ目線に立って成長を支えたい」。未来を描き、夢を膨らませている。(高江洲洋子) ◆寄付金募り奨学金支給 にじのはしファンド  約3年前に設立した「にじのはしファンド」は、これまで6人に奨学金を支給してきた。活動の原点には、1959年に発足し、約30年間活動した「首里奨学母の会」の存在がある。首里地域の女性たちが毎月、豆腐1丁分を節約して寄付金を集め、子どもたちの通学を支援した。代表の糸数未希さんは母の会の歩みを自らの活動に重ね「子どもたちの成長を実感しながら支援できることがやりがい」と笑顔で語る。  趣旨に賛同するサポーターから受け取った寄付金(毎月1口千円)を積み立て、1人当たり月額3~5万円を支給。奨学生は家賃、寮費、教科書代などに活用している。4月以降、奨学生は継続希望者3人のほか、新たに5人が加わって計8人になる。過去最多になるが、現行のサポーター数では長期的な送金が難しくなる見通し。そのため、ファンドは新たなサポーターを募っている。  同ファンドのブログからサポーターの加入手続きができる。

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